ダークミラーの技法とは?
魔術で「魔法の鏡」とか「ダークミラー」とか「マジカルスペキュラム」とか「スクライイング」と呼ばれている技法があります。私は「月のマンホール」と呼んでいて、略して「月マン」などと呼んでいました。
どういうものかというと、黒い凹面鏡などを用意して、それを薄暗い場所で見つめていると、鏡をスクリーンにして、そこに様々なヴィジョンが映るというものです。
鏡に投射されるイメージは、まるでテレビでも見ているように映し出されます。3Dのホログラムのように、立体像を結ぶ事もあります。2Dとして見える事もありますが、私の場合は3Dとして見えるほうが多かったです。それから見える映像はとても美しいです。とても。
というのは鏡に映し出される3D映像は、既存のそれと違って、おどろくほど解像度が高いというか、質感といい発色といい、工業製品のホログラムなど足下にも及ばないのですね。
目を閉じてなにかの形をイメージすることは簡単ですが、普通それのイメージはおぼろげで漠然としたものしか浮かばないでしょう。目を開いて鏡にイメージを投影する能力を見につけたとき、それによって鏡に映し出される映像は、極めてリアルなものです。
この技法はイメージ形成能力、つまり視覚化の訓練として非常に優れています。
幽体離脱で光体を作ったりする際に大いに役に立つのです。また霊視能力の開発にもなります。
この鏡に映し出される映像は幻覚です。他者に見せる事はできません。術者本人にしか見えないのです。しかしまぁ良いではありませんか。とても美しい自分だけの霊界テレビが見られると思えば。
この鏡を使っていると、直観が働くようになるでしょう。ある種の知識が、映像とともに入ってくるようになります。簡単に言うと鏡に向かって行う、深い深い瞑想のようなものです。暗闇の中で目を凝らし、しずかに鏡の表面を見つめていると、ぶわぁっと鮮やかなヴィジョンが浮かび上がってきます。