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ミラーの木枠の作り方

 ダークミラーの木枠の作り方の質問が来たので、昔作ったものの図面と作り方をまとめてみました。
 木で作るのはかなり大変なので、もっと手軽な素材で作る方法を考えてもよいかも。コルクで作った人や、粘土で作った人もいました。
 デパートで手頃な銀食器や木の皿を見つけて、それにはめ込むとか。ボール紙を何枚も貼り合わせて作ることもできそうです。


 私の使っているダークミラーのフレームの設計図です。二十年以上前に作ったものです。
 このときはフライパンのふたから取り外した128ミリの凹面ガラスを使いました。中央にツマミがないタイプのふたで、取りつけ穴が無くちょうどよかったのです。なんとこのフライパンの蓋は今でも販売されています。

 私は桜の板材を使いましたが、お好みのものを使えばよいです。
 分厚い木の板をどうやって丸くくり抜くか、頭を悩ませるところです。当時は東急ハンズの加工サービスで開けてもらいました。作業員の話では、「電動糸鋸で開けた」ということです。木枠と同じサイズの薄い板を貼り付けて底を作ります。丸い枠の中には薄い木の板で、三点支持ができるような足を用意して接着します。
 組み立てが終わったら、サンドペーパーで表面をよく磨きます。サンドペーパーは220番、300番、400番とだんだん細かい目のものに変えて磨きます。ここらへんのノウハウは木工系工作サイトを調べるとよいでしょう。

 「天然木は年月がたって乾燥してくるとヒビが入る事があるので、接着材が固まったらすぐに塗装するように」と作業員がアドバイスしてくれました。
 透明アクリル塗料を吹きつけて乾燥させ、それを三回くらい繰り返して仕上げました。幸い、今でもヒビは入っていません。
 もっとハイクオリティを目指すなら、ウレタンニスがお勧めです。一度塗って、乾燥したら、表面を耐水サンドペーパー600番くらいで水研ぎし、乾燥させ、さらに塗り重ね、また磨きと、三回くらいすると「まぁこれどこで買ったんですか!?」と言われるような仕上がりになります。あとはダークミラーを接着すれば完成。

 鏡と木の接着にはエポキシやゴム系のものが良いでしょう。乾燥後少し弾力が残るような接着剤が理想的。木と木の接着は、普通の木工ボンド。
 木工ボンドで接着したとき、はみだした接着剤はお湯をふくませたきれいな雑巾ですぐに拭き取ること。塗装したときに接着剤のあとが浮き上がり美観を激しく損ねます。

2009年11月29日

大澤が手がけた本