幽体の特徴

幽体と肉体の感覚はアナログ量でつながっている

 離脱しても幽体と肉体はつながっており、双方の間にはゴム紐でつながれているような吸引力が働いています。また肉体感覚と幽体感覚を同時に知覚する事が可能です。その割合は意識的にコントロールできるのですが、場合によっては肉体感覚が優位に立ってしまい、離脱が破られる事もあります。(たとえばトイレががまんできなくなったなど)。
 肉体から遠ざかれば遠ざかるほど、肉体感覚は希薄になってゆき、しまいにはまったく感じなくなります。しかし意識を肉体に向けると(たとえば「今肉体はどうなってんだろう?」などと考えると)、肉体の感覚が蘇ってきたりもします。

 ですが遠くに離れるというのは儀式のようなものです。一旦、引っぱられる感覚が消えさえすれば、距離に関係なく引き戻されなくなるからです。

幽体には五感がある

 幽体になった時も視覚・聴覚・嗅覚・味覚・皮膚感覚と五感すべてが備わっています。 それは肉体で感じる感覚とほぼ同じですが、幽体と肉体はつながっており、その接合度合いによって、五感を強く感じたり弱く感じたりする事があるようです。
触覚
触覚のリアリティはなかなか強いものがあり、手にもった品物の質感はリアルそのものです。陶器やガラス製品に触れたときは、その冷たいすべすべした感覚がはっきりとあるし、ネコなどの生き物に触れたときは、やわらかくて暖かい毛皮の感触を感じます。
それから足の小指を角にぶつけるなどすると痛みも感じます。痛さはかなり弱めで、肉体ほどのものは感じません。
聴覚
聴覚はかすかな音から耳をつんざくような大きな音まで様々です。左右の耳を交互に塞いでみると、ステレオで音を知覚していることが分かります。
味覚
味覚をはじめて試したときはちょっと驚きでした。味があるとは思っていなかったのですが、しっかり有るんですね。ただ食べたものがよろしくなかった。そのとき身近に食べられるものがなかったので、道ばたに生えていた雑草をちぎって口の中に入れたのですが、渋くてまずくて口の中にいやな臭いが広がってすぐに吐き出しました。この感覚は段階的なもので、時には希薄になるし、時には濃厚に肉体の味覚以上になります。希薄になるというのは味そのものは正しく感じるのですが、今ひとつ味が薄いんです。
嗅覚
これはあまり意識したことがないのですが、ものを食べたときにいっしょに感じた事のほうが多いです。それからネコや犬といった動物と遭遇したときに、かすかな獣臭を感じた事があります。
幽体も声を出す事ができます。たとえ幽体の側で大声を出しても、幽体と肉体がはっきりと分離している場合、肉体が声を出す事はないです。幽体が出す声は、幽界では特殊な働きをします。幽界を振動させ、また様々な変化を引き起こします。
性器
これもちゃんと存在し、性的エクスタシーを感じる事もできます。
視覚
離脱が安定した状態なら視覚は非常に鮮明ですが、時にはぼんやりとスリガラスを通してみたような世界になるときもあります。レンズの歪曲収差のように視界が歪んでみえることもありました。ですがだいたいは、鮮明で通常の視覚と変わらない状態で見えます。もう一つ注目すべきなのは、影を落とさない世界に見えるということです。影が無いわけではないのですが、反射光を見ているのではなく、それそのものが光りを放っていて、影すら黒い光を放っているような感じなのです。
通常の視界 歪曲した視界 ぼんやりした視界
幽界の通常視界 幽界の歪曲視界 幽界のぼやけた視界
超視覚
人間の目が見る事ができる視野は前方のみですが、幽体の視覚はさらに拡大することがあります。通常は肉体と同じですが、ある種の状況下では視界が360度に広がり、前後左右上下を同時に見るという体験が起きます。そのとき自分の体は消え、ただ意識の重心のみが、かすかに残るだけとなります。自他との境界は消え去り、自分がどこにいるのか、あるいは自分自身が世界そのものなのか分からなくなるような状態です。

幽体は呼吸やまばたきもする

 幽体の自分には目や鼻や口があります。これは不思議なのですが幽体になった自分も、目を閉じる事があるし、時々まばたきもしているのです。そして呼吸すらしています。しかし激しく動くと息が切れるとか、そういうことは経験がありません。どちらかといえば呼吸は肉体の呼吸と同期しているように思えます。

幽体は液体的な物質でできているかに見える

 幽体は自分の肉体とうり二つで、指紋や皮膚の皺や毛穴に至るまで精密に見えるものですが、その実その組成はかなり違うものでできているかに見えます。手を激しく振ると、指がちょん切れて飛び散り、飛び散った指は空間に溶けるように消えてゆきます。その様はまるで水銀のようなもので手ができているんじゃないかと思えるのでした。そして飛び散った後、手は再びもとの形に戻ります。一時的に形が壊れたとしても、すぐに再生するのです。心を反映するメディウムの中に自分が居るかのように思えます。
このように幽体は可塑的・液体的な「物質」でできているので、その形を変化させる事ができます。自分が望んだ姿に変身することができるのです。実際には幽界も同様、変化させることができるのですが、幽体のほうがはるかにコントロールしやすいです。

幽体は軟体

幽体は軟体

 幽体になると、その体はとても軟体かつ軽いことに気づくでしょう。雑伎団の柔軟芸のようなポーズをとることができます。開脚前屈やブリッジも易々できるはずです。柔軟芸師は普通の人にはマネができないポーズをとることができますが、人体の理に反したポーズはとれません。幽体の体もその点は同じで、関節を逆に曲げるような動作はできませんでした。体を伸ばしたとき、筋肉や筋が伸びる感覚や痛みすら感じますが、痛みについてはかなり弱いものでほとんど無視できます。

幽体は浮遊・飛行・瞬間移動・壁抜けができる

 幽界では足で移動するほか、空を飛んだり瞬間移動することもできます。飛行するといっても翼をもっているわけではないのですが、ただ飛びたいと念じれば飛ぶ事ができるのです。飛行している最中は、視覚では確かに飛んでいるのですが、全身の感覚としては水の中で泳いでいるように感じます。水といっても物質の水とは違って、ずっと希薄で抵抗も少ないのですが、空気よりは密度や粘性が高いもののように感じます。

 壁抜けも同様、念じる事やある種のコツを使うことで可能です。幽体が希薄な物質でできているかのようです。

幽体は変身やサイズも自在

 思念を反映する物質でできた幽体は、理論上は変化自在です。ですがそれはうまくいくときもあれば、うまくいかないときもあります。サイズを変える事は比較的容易ですが、他人になるのは難しいでしょう。幽界は心を反映する世界だという点に注意してください。それは表面的なウソには反応しません。形だけをまねようとしたところで無理なのです。心のかなり奥深いところで、その人物になりきる必要があるのです。ましてや動物に変身するとなると、本当の意味で動物の内的宇宙につながらないかぎり無理です。それは擬人化フィルターを通して理解した動物とはわけがちがいます。直接そんなものにつながった日には、長いこと立ち直る事ができないでしょう。あまりにも動物の意識は人間のそれとはかけ離れているのです。

 性別を反転するのは比較的容易です。肉体的性別にかかわらず、心の内面には誰しもが男性原理と女性原理の心理をもっているからです。心はその本質において両性具有だと思います。確かに心の中で自分は女性とか男性という思いこみはあるでしょう。しかし肉体から切り離されて、変化自在の空間に入っていったとき、体のフォルムは服の好みと似たようなものです。

会話はテレパシックに行われる

 幽界には自分のほかにも人がいます。老若男女とりどりです。会話は言葉によって交わされるのですが、それはテレパシーのような以心伝心によって会話が交わされる事のほうが圧倒的に多いのです。話す内容は様々ですが、自分が知らない事を相手が話してくるので、すべてが自分の心の中の事だという説には異をとなえたくなるほどなのですが、本当のところはわかりません。会話は普通に声に出して話す事もできるのですが、話しているうちにだんだんテレパシーのようになって行きます。

 あれこれと助言をしてくれる者や、ただの通りすがりの人もいて、会話には興味がつきません。しかし、これらの意見は話半分に聞いておいたほうが良いと思います。肉体に戻ってからあらためて考えてみると、かなり荒唐無稽な事を話している場合もあり、内容の検証には時間をかけたほうが良いようです。

 幽界で出会う人物すべてが、本当に魂が入っているのかどうか疑問に思うことがあります。というのは会話したときにまるでロボットと会話しているかのような、機械的な応答をする者と、もっと深みのある言葉を話すものに分かれるからです。

幽体のエクスタシーは強烈

 幽界での性的エクスタシーはかなり強烈です。幽体にも性器はあり、それは肉体のそれとだいたいは同じです。幽体で性が転換した経験はあるのですが、そのときは別の事に関心が向いていたので、残念ながらあそこがどうなっているかを確認しませんでした。ですがそういう事は無意味かもしれません。

 幽体でのエクスタシーは肉体のそれとは少し様子が違います。まず性器に手を触れるだけで快感が広がります。ですがさわっているうちに手が幽体の中にめり込んでしまい、どうなっているのかを確認しようとしたのですが、幽体の体がその部分だけ希薄になって消えてしまってよくわかりません。ただ性器に位置する部分を見えない手でかき混ぜている感じなのです。もはや腰や腹部の形は消えて、半透明になって輪郭もぼやけています。しかしあきらかに、そこには性感帯があって、ふれるだけで快感が走ります。けれど性器も形が無くなっているし、それを感じる部分も点ではなくて、もっと広い範囲で感じるのです。性器にはスヴァディスターナ・チャクラが存在するのですが、そのチャクラを直接刺激している感じがします。

 「体脱したあとで激しい性欲を押さえるのに苦労した」という報告をよく目にするのですが、私はそのようなケースはまれにしかありません。個人差が大きいようです。

シルバー・コードで肉体とつながっている

 肉体から離れた直後、幽体との間には強い吸引力が働き、引き戻されそうになるのはすでに説明しましたが、幽体からながめたとき実際に肉体との間に、白い繊維状の紐でつながっているのを見た事があります。これは半透明でしかもかなり希薄で見えるか見えないか微妙なものです。

 よく眉間と腹部両方で二本のコードがあるといわれるのですが、幽体離脱で確認できたのは腹部でつながっているものだけです。この紐が切れるとき、その人に死が訪れるといわれるのですが、私はそのコードを手でつかんで切る事を試みました。しかし一旦は切れたかにみえるのですが、何度切ってもすぐに復元してしまいます。これは死神の鎌でなければ切る事はできないのかもしれません。

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