人を探せ

幽界に行ったとき空を飛ぶとか、町や自然を見物してまわるというのは、えてして ただの観光旅行に終わってしまいがちです。自意識をもって行動できるというのに、見てるだけというのはあまりにつまらないのです。それから見ているだけだと退屈してしまって、ついつい肉体の事に気が行ってしまい、引き戻れる事が多いのです。話をしているとその話題に集中するので、戻りにくくなります。

部屋の外に出たら人を探して見つけたら声をかけてみましょう。それが知らない人でも気にする必要はありません。とにかくなにか会話をすることです。中にはそっぽを向いて行ってしまう人もいますが、それはダメでもともと。なにかリアクションが返ってきたら儲けものです。

ところで幽界で会う人は本当のところ何者なのでしょうか。その世界に住んでいる人でしょうか。それとも自分の心の中にいる様々な人格の一つなのか。私は多くの場合は後者だと思っています。というのは、話しかけて返ってくるリアクションが、だいたい自分の予想通りのものだからです。まるで自分の心の中の町にいて、その中には自分が内的に作り上げた様々なペルソナを持つ内在者が闊歩しているようなものです。幽体の目に見える様々な人物イメージは、自分の心に内在している人物像の象徴だと思います。

目にする人物イメージは、生身の人間そのものですが、それらは皆どこかロボットのようにも見えます。理由も無く唐突になぐりかかってみると、突然それは人形のような物体に変わってしまったりします。つまりプログラムされてない入力に応える事ができないロボットです。

けれど色々な質問を出してみるのは楽しいものです。荒唐無稽の質問でもかまいません。「飛行石を落としてしまったのだけど、あんた見なかったか?」とか。 すると「それはこれじゃないの?」といって青く光る石をくれたり。自分ではデタラメな質問をしているのに、意外な答えが返ってきて、その答えが幽界では役に立つ知識だったりするのはとても興味深い事です。

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