2.体外離脱と幽体離脱は同じものなのか?

 同じものです。
 「体外離脱」という言葉について、モンローは次のように述べています。

『初期の文献ではこうした経験は普通「幽体離脱(アストラルプロジェクション)」と名付けられていた。私はこの用語がオカルト的意味合いをもち、我々の基準からすると確かに非科学的といえるので、まずこの言葉を拒否して、使わないところから始めた。心理学者で私の友人であるチャールズ・タートは私たちが六十年代に一緒に研究していた時に「体外離脱」という用語を普及させた。過去二十年の内にこの言葉は西洋においてこの特別な状態を表現する一般的な用語として受け入れられるようになった。』 (「魂の体外旅行」日本教文社/刊 ロバート・A・モンロー/著 坂場順子/訳 初版 第1章 通い慣れた道 p3)

 モンローは自らの体験がアストラル・プロジェクションであることを認めています。

 また「非科学的だから呼び名を変えた」といっても、呼び名を変えれば科学的になるわけではありません。物語や寓話としての色合いの濃い、この本から伝わってくる雰囲気から想像すると、『科学と非科学を分ける「我々の基準」とはどのようなものだったのだろうか?』、などと気になってしまうのですが、彼の本は書店で魔術本同様、精神世界コーナーに置かれています。
 念のため言っておきますが、私はモンローの著作を嫌ってはいません。若いころは夢中になって読んだものです。

 当サイトはイギリスの魔術師W.E.バトラーの方法を元にしており、幽体離脱(アストラル・プロジェクション)と表記しています。バトラーは「アストラル」や「エーテル」について理論的に説明しており、その定義から言えば、この呼び名は妥当なものだと私は思います。

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